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ソブリン・リスクと世界的な不況

先週初めに、経済通のS氏と、どちらかというと政治通、と仲間内の中では考えられるK氏と、筆者と3人で、暑気払いを致しました。

所属する業種こそ違っても、国内はもとより国際的な景気の変動に翻弄される事においては、3人ともに共通しています。先ず、経済通のS氏が重いテーマから口火を切りました。米国債の格付けが引き下がったのを機に、「世界的に、株が大幅に下落し、景気の後退が鮮明になった様に思う。ひょっとしたら、もう一段の景気悪化、つまり、2番底を取りに行くのでは?」と内外の政治通で知られるK氏も、「可能性は十分に有る。世界的に見ても、金融危機後の各国の政治家の危機対応能力が低すぎる。強いリーダーシップを発揮出来ず、目先の小手先の対応しかしないので、問題を先送りするだけとなっている。その良い例が日本だよ。」と語っていました。

確かにリーマンショック後、各国政府はゼロ金利政策や財政刺激対策等を行い、民間金融機関の抱えている債務を肩代わりする等して、信用機能の維持に務めて来ましたが、その結果、国自身が多額の債務を背負い、今や万策尽きて打つ手が無いと言われています。その債務の残高が、自国の経済規模に比べても、大きくなっている国々が発行している債券が、ソブリン(Sovereign)債券で、なんだかんだと言っても、世界で最も信頼性が高く、流通している米国債の格付けが引き下げられた事から、“PIIGS”すなはち、ポルトガル・イタリア・アイルランド・ギリシア・スペインの国々が発行しているソブリン債券に対し、格下げやデフォルト懸念が台頭し、リスク不安が再燃しました。

このソブリン・リスク問題がクローズアップ化されるにつれ、「世界的不況へ突入か?」と懸念されています。S氏K氏そして筆者もこの数年間、景気の影響を嫌という程に味わって来ただけに、一部の経済学者の予測する1929年来の大恐慌への突入は、何としても回避して欲しいと思いました。次に筆者は、「景気が悪くなって、収入が少なくなった一般の家計だったら、先ず不必要な経費を次々と削減し、最後にはご主人の小遣いまで削減対象にするよね? しかし、国というか官僚は、我々一般庶民から見ても無駄だと思われる事を、何故ばっさりと止めて、お金が有効に生きる使い道を探さないのか、いつも不思議に思うよ。」と軽い問題提起をしました。

するとS氏は、「国や役人には既得権益を守る悪しき習慣が有るから、お金はいつでも「無い無い」と言っては増税することばかりを考える。それもタバコや酒等、取り易いものから先ず増税している。不況で税収不足とかいわれる現在の税収の半分は、官僚体制維持の為に消費されているそうだよ。」と、又K氏は「国の経済が右肩上がりに上昇している、成長期に身に付けたムダ使いの悪習が、歴史的に伝承されていることもさることながら、財政の健全化等、国の構造的な問題を先送りにし、お金が無くなれば、国債発行という、打ち出の小槌を使ってきた歴代政治家の無責任さにも原因があると思う。」と語っていました。

そう言えば、「さまざまな理由から、米国の格付け会社ムーディーズが、日本国債の格付けを1ランク引き下げ、先進国中で最も下のランクとしましたね」と、筆者も同調しました。ところで先日、急激な円高が生じ、為替相場で、口先だけの介入ではなく、又欧米各国との協調も無しに、我国単独で為替介入をしました。その結果、円は確かに2円近くは円安となりました。しかし翌日には元の円高状態となりました。この円高阻止の為に、円を売って、ドルを買うのに使用された円は、4~5兆円と言われ、太平洋に目薬を流した位にしか効果が無かったと言われています。

円高を何としても阻止したい気持ちは理解出来ますが、この円高阻止の為に、「円を売ってドルを買う」という、繰り返されてきた長年の財務省の行為の結果、我国が保有する、ドル紙幣は、140~150兆円位あると言われています。格付けの下がった米国ソブリン債と合わせて、我国は何と多量の米国資産を保有していることでしょう。そこで、筆者より提案があります。民間企業、場合によっては個人でも、円を売ってドルに換金しなくてはならない時、政府保有のこのドル紙幣を、換金希望者に有利なレートで換金してあげるというのは、いかがでしょうか?

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