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企業を取りまく、数々のハンディキャップ

アジア太平洋経済協力会議(APEC)が、2011年11月13日(日)にハワイで開かれました。このAPEC参加に先立って、

日本国内では、TPP(環太平洋経済連携協定)交渉に参加反対の声が農業団体を中心に、広範囲の事業分野で起きました。そして、このTPP参加問題は、野田首相の訪米日程が近づくにつれ、TVや新聞での露出度も多くなり、各界の人々の賛成・反対の意見が聞かれるようになりました。

特に経団連は、TPP交渉参加を決断しない限り、中国やEUとの交渉も進まないとして、農業団体首脳との交渉を通じて、企業活動への理解と協力を訴えていました。反対・賛成それぞれの声にそれなりに一理が有る様に思うこともあります。しかし、TPP参加は亡国につながるという、一種のTPP亡国論に屈してしまいますと、問題が山積している企業にとっては、又一つ大きなハンディキャップが出来る様に思いました。

なぜなら、大企業のみならず中堅企業までもが海外で活動する様になった今日、この貿易の自由化もさることながら、円相場が連日最高値を更新する超円高や5%法人税率が引き下げられるとされていましたが、財源不足から結果据え置かれそうな、現行の40%以上の極めて高い法人実効税率、2009年の年政権交代によって誕生した民主党の鳩山首相が、国連で「温暖ガスを2020年までに1990年比25%削減する」と宣言をした温暖化ガス規制、福島の原発事故から日本各地にある原発に定期検査の他にストレステストを課す等によって原発の稼働停止状況が継続していることによって、各国に比べても高い電力料金にもかかわらず電力不足問題が発生することが懸念されます。

又労働面では、企業負担の各種保険料の上昇や製造業への派遣を原則禁止する労働者派遣法の改正は、国会での審議がストップのままで、労働コストは諸外国と比べても高いままとなっています。この様に幾重にも企業はハンディキャップを背負った状態で、国際的な企業活動をしています。開発途上国や一部の国の様に、国の通商戦略によって、意図的に他国に比べて有料な条件を与えられていない、我国企業はよく奮闘していると思います。

しかし、今少しハンディを少なくすることを国も考えないと、経営資源の最適配分を追及せざるをえない、企業の海外移転は止まらないと思いますし、少子高齢化の我国の将来は暗いのではと思います。

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