翻訳会社 アイアイエス ブログ

翻訳会社 アイアイエスは東京都中野区にある翻訳会社です。特許翻訳、技術翻訳、多言語翻訳など 28年以上の経験と実績があります。

ブログ

ブログ

日本企業の嘆きと対策について

世界銀行が、2012年1月17日に発表した2012年度の世界経済の成長予測では、

2.5%と昨年6月時点の予測よりも1.1%下方修正となりました。そして、世銀は「欧州はリセッション入りをした模様で、複数の主要な途上国は先進国を上回るペースで成長が予想されるものの、成長率の鈍化が予測される」と発表しました。この様な世界経済の中で、我国は31年ぶりに貿易収支が2兆4,000億円の赤字に転落しました。

東北大震災やタイの洪水の影響による輸出減少や原発事故による原油やLNGの輸入増加が重なった結果と見ることも出来ます。しかし、この事は、長引く円高圧力によって企業の海外移転が加速化し、国内産業の空洞化が一段進んでいる事を如実に物語っていると思います。日本で生産して、海外に輸出する従来のビジネスモデルではなく、海外に進出し、その進出先から日本又は他国へ輸出するビジネスモデルが、大企業はもとより、中小企業にまで定着しつつあると言われています。かつてパナソニックの大坪社長が、「思うように日本で生産が出来ない」と嘆いたと言われています。

その理由として、①歴史的な円高 ②高い法人税 ③様々な規制 ④東日本大震災と原発事故による電力不足 ⑤デフレ経済下での消費税増税 ⑥中・韓企業との競争の激化等の“六重苦”が背景にあると思われます。以前の弊社ブログでも記述致しました様に、中国や韓国の税率の倍以上の法人税を課せられ、政府による減税や補助等の措置が全くない等の厳しい条件下で、国際競争を強いられている企業経営者の気持ちを端的に表現したのが、日本電産の永守重信社長の「企業は外に出ていけと言うのか? 日本政府は企業が、外へ出ることをなぜ止めようともしないのか?」と言う発言ではないかと思います。

かつては日本で進化し、花開いたテレビ事業や液晶事業等の国際競争で、韓国のサムソン電子やLGに敗れていく、日本の家電業界についての報道を目にする時、当事者でもないのに言い知れぬ気持になります。これは恐らく筆者だけでなないと思います。サムソンやLGには通貨安や政府の補助や様々な協力、そして勿論、意思決定が早い創業経営者による、企業努力もあると思いますが、せっかく育てた技術人材のヘッドハンティングやパテント関係の流出等、日本企業の脇の甘さも反省すべきかと思います。

企業経営者の方々の嘆き節に対して、日本政府として今出来る対策はないのでしょうか? 東北大震災や原発事故の復興・復旧に対する対策とある意味で共通するのですが、ありとあらゆる規制の見直しと不要な規制の撤廃を、かつて各界の有識者・現業者を混じえて行った事業仕分けの要領以上に迅速に行い、徹底化する。次に特区制度を最大限活用することで、可能となる事業を次々と実用化してゆく等が考えらます。

企業に課せられた“六重苦”を全て取り除けないながらも、時限的な減免や補助等で、莫大な予算措置を必要としない、言わば発想の転換こそ大切で、ぐずぐずしないで直に、必ず実行し検証してゆくことで、事業精度を高めてはいかがでしょうか? また、民間の人材も技術もお金も総動員して行うプロジェクトや国際的なコンペなどを数多く立ち上げ、活気のある国にしては如何でしょうか? 最後に企業の経営者に対する評価も、悪しき資本主義の象徴的な格付会社の様な目先の利益に力点を置かないで、中長期的視点に立って評価する様にしてはいかがでしょうか?

クリントン政権下で、財務長官を歴任したローレンス・H・サマーズ氏が、自らのブログで語った“資本主義はなぜ人々を失望させているか?” ではありませんが、欧米の経済危機は、西側の先進資本主義の理念や手法に対する警鐘の様にも思いますので、目先の評価に振り回されることなく、日本国内に腰を据えて研究開発をして、オンリーワン製品商品を生み出して欲しいと思います。

業界別専門用語集がiPhone 3Gに対応して新登場!

===========================================
翻訳会社 アイアイエス (IIS) は、
バイオ、生化学、機械、電気、電子(含むコンピューター)、
半導体等の特許翻訳や環境・一般技術翻訳を多言語で長年致しております。
===========================================

翻訳会社 アイアイエス

翻訳会社 アイアイエスは東京都中野区にある翻訳会社です。特許翻訳、技術翻訳、多言語翻訳など 28年以上の経験と実績があります。

お問合せ、お見積もりは、TEL : (03)3380-4501 まで、又は info@iis-inc.co.jp までお気軽にご相談下さい。

翻訳・業界別専門用語集の販売もいたしております。販売ページはこちら

カテゴリー別記事一覧
RSS フィード